目にいい成分?! ブルーベリーとルテインのおはなし

目にいい成分?! ブルーベリーとルテインのおはなし

“目にいい”と聞いて、多くの人がまず思い浮かべるのがブルーベリーなのではないでしょうか。一方で、ルテインを思い浮かべる方も多いと思います。そこでこのブログでは、それぞれが、なぜ目にいいといわれるのかを掘り下げてみます。

 

ブルーベリーに多く含まれる成分「アントシアニン」

ブルーベリーが目に良いといわれるのは、青紫色の成分「アントシアニン」に関係しています。アントシアニンはポリフェノールの一種で、ブルーベリーの他にもクランベリー、カシス、プルーン、ラズベリー、黒ゴマ、ナス、紫イモなどに多く含まれる色素です。

目の網膜にある、暗いところで作用する細胞には「ロドプシン」という色素体があり、光の刺激を受けると瞬時に分解され、またすぐ再合成されます。この繰り返しによって光の情報が脳に伝わります。アントシアニンは、このロドプシンの再合成を促進させる働きがあることから、疲れ目の予防、改善の作用が期待されるようになりました。

また、アントシアニンなどのポリフェノールには抗酸化作用があり、活性酸素の発生や働きを抑えることも期待されていることからも、疲れ目にいいと言われています。

 

目にいい成分として研究途上の「アントシアニン」

しかし、意外なことにその効果はエビデンス(根拠)に乏しく、目にブルーベリーが効くのではないかとの先入観が先行しているとの指摘が多くあります。そうした指摘から、2012年、日本アントシアニン研究会が発足。臨床研究と論文を積み上げてられています。

アントシアニンを使用した機能性表示食品がすでに登場していますが、科学的根拠が十分でないと、日本アントシアニン研究会が疑問を投げかけており、まだまだ今後の研究に期待したいところです。

 

スーパーフードとしてのブルーベリー

一方で、ブルーベリーにはアントシアニンだけでなく、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、食物繊維、亜鉛、マンガンなども含まれており、アメリカではスーパーフードに位置付けられており、疾患予防効果の研究が進んでいます。研究成果として、心疾患・循環器系の疾患リスクの低減が報告されています。また、整腸作用、生活習慣病予防、美肌効果など、総合的な健康効果が期待されています。

そもそもブルーベリーは栄養価が高いベリーのひとつで、甘くておいしい上に、入手しやすくて低カロリー。「目にいい」成分という以上に、総合的に健康に良いおいしい食品として、スムージーに入れたり、朝食のヨーグルト、サラダにトッピングなど、上手に食生活に取り入れたいものです。

 

目を守ってくれているルテイン

ルテインは、目の水晶体や、目の奥のモノを見る黄斑部に多く存在するカロテノイドの一種です。

カロテノイドという物質は黄色や橙、赤色をした天然の色素です。黄色の補色である青色を吸収します。つまり、ルテインは、網膜内のサングラスのような働きをし、ブルーライトから目の奥の黄斑部を守っています。

さらに、ルテインには高い抗酸化作用もあり、目の老化をひきおこす活性酸素を抑え、黄斑部を酸化ストレスから守る役割も果たしています。

ルテインが不足すると、ブルーライトによる網膜への障害や光による酸化ダメージから、水晶体や黄斑部を守るパワーが弱まり、加齢黄斑変性の誘因、その他眼の疾患にかかりやすくなってしまいます。

青色光/ブルーライトは光の中でも短い波長の光で、黄斑部に負担をかけて組織を痛めてしまいます。ブルーライトは太陽光にも存在しますが、特に液晶テレビ、パソコンやスマホなどのデジタルディスプレイからの発せられるブルーライトは、目や身体に大きな負担をかけると言われており、厚生労働省がガイドラインを用意し、注意を呼び掛けています。スマホ利用が日常的となった今、ケアが不可欠です。

 

しっかりしたエビデンスのあるルテイン

ルテインは、ブルーベリーと違い、大規模な調査でも有効性が認められた数少ないサプリメントのひとつです。米国のNIH(National Institute of Health)が行った通称AREDS(Age Related Eye Disease Study)AREDS2と呼ばれる大規模な臨床試験で、ある条件でのルテインの摂取が、加齢性黄斑変性症の進行リスクを減少させる可能性が示唆されています。

 

ルテインは加齢とともに減ってしまうから、補いましょう

ルテインは、新たに体内でつくられることはありません。しかも、40代あたりから加齢と共に減少してしまいます。ほかにも、喫煙や紫外線を浴びることにより減少します。

そのため。食事で積極的に摂取することが大切です。1日あたり6mg以上の摂取が推奨されています。ルテインは、ほうれん草、ヨモギ、パセリ、小松菜、ルッコラ、チンゲン菜などの緑黄色野菜、さらには卵黄にも多く含まれています。特にケールには多く含まれているため、青汁を活用するのもおすすめです。

ルテインは、日々継続的に摂取するのが理想的ですが、食事で毎日摂るのは結構大変なこと。食事で足りない分を補うために、サプリメントを活用しましょう。その場合、次の2点を確認しましょう。

確認ポイント① ゼアキサンチン入りのものを!

ゼアキサンチンは、ルテイン同様に目の黄斑部に存在するカロテノイドの一種です。ルテインと構造が似ていますが、九州するブルーライトの波長が異なります。つまり、ルテインとゼアキサンチンは補完関係にあるため、セットで取り入れることがのぞましく、前述しましたアメリカでの大規模な臨床試験の結果、ルテインとゼアキサンチンのは配合比率が5:1の場合で効果が確認されています。

確認ポイント② 天然ルテインを!

ルテインには、フリー体と呼ばれる天然ルテインと、エステル体と呼ばれる合成ルテインがあります。エステル体は化学的に精製され安価ですが、フリー体は体内に存在するものと同一ですので、価格面で多少高くなるものの安心です。天然ルテインはマリーゴールドが原料で、植物から抽出されるため、安全や品質の面で安心して摂取することができます。

 

まとめ

ブルーベリーは、目の健康に関してはエビデンスにまだ乏しいですが、有効成分アントシアニンによって、眼精疲労の予防や緩和が期待されます。目の健康以上に、スーパーフードとしてさまざまな健康的ベネフィットが期待されています。おいしくて栄養豊富、ローカロリーなブルーベリーは、上手に食事に取り入れたいものです。

ルテインは、すでに目に存在し、ブルーライトから目を守り、目の老化をケアする大切な成分です。加齢とともに減少し、体内で生成できないため、目の健康維持のために食事かサプリで補いましょう。

このように、「目にいい」と言われる成分でも、ブルーベリーとルテインでは、役目が違います。ご自身にあった成分を、しっかりとした理解のもとに、上手に取り入れましょう。

 

 

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